テレワークを実施する際に課題として最も多かったのは何だったのでしょうか?

緊急事態宣言の解除後も、政府はテレワーク率を社員の70%にすることを企業に協力を求めています。

テレワークで効率が上がった、生産性が向上したという声や、自宅の環境では難しいといった問題点など、テレワークのデメリットを改善する方法を見ていきましょう。

コロナでテレワーク導入、あらわになった問題点

新型コロナウイルスの影響をきっかけに、大急ぎでテレワークを導入した企業は、対策が整っていなかったり事前に試験的に運用したこともないなど問題に直面することも少なくなかったようです。

はじめてテレワークを導入して明確化した問題点としては、以下のような点が多くあげられています。

・テレワーク用のツールに慣れておらず使いこなせない
・印鑑や紙での提出が必要で出勤しないといけない
・社内のルールづくりがされておらず曖昧な点が多い
・質問がしづらい、コミュニケーションが取りづらい
・在宅勤務のためのデスクやスペースが自宅にない
・自宅に仕事に十分なネット環境が整っていない
・こどもやペットに邪魔をされる
・運動不足による疲れ

社内の体制・ルールが整っていなかったこと、在宅勤務の環境が整備されていなかったこと、ペーパーレスで業務が完了しない古い体制のままだったことなどが問題だった事がわかります。

テレワークで効率上がった?低下した?

株式会社ビズヒッツによる、リモートワーカー500人を対象に働き方に関する調査をおこない、仕事効率について、オフィスワークよりもテレワークの方が効率的と感じている人は64.2%と半数以上である事がわかりました。

リモートワーク仕事効率

参照:調査「オフィスワークとリモートワーク、仕事効率が良いのは?

テレワークで仕事の効率が上がったと実感している人は、在宅勤務により時間を有効利用できるようになったという声がトップにあがっています。 自分で自律的に仕事が進めていける、仕事の進捗管理が見える化でき成果が分かりやすくなった点もあるようです。

一方で、テレワークで効率が下がったという人の声は、ツールに慣れておらず使いこなすのに時間がかかってしまっている点が非効率に感じられたようです。 オフィスで社員が同時に働いていた時は、その場ですぐ質問ができたりコミュニケーションが取れていた点が、テレワークの場合は主にメッセージやメールなど文章で行うことに効率が下がったと感じる人も少なくない事が調査結果より見られます。

急遽導入によりテレワークが初めてで、不慣れな点が多かった部分は時間とともに慣れて効率が向上することは期待できます。

テレワークで生産性向上した理由

テレワークで生産性が向上したと感じる人の最も多い理由は「通勤時間がなく無駄な時間が削減できる」がダントツで挙げられます。通勤時間が長かった人ほどメリットを感じており、片道1時間など満員電車で通勤していた人にとっては、毎日合計2時間かかると同時にかなりの体力の消耗もあります。より業務に集中できる時間が、テレワークによって得られるようになったと言えます。

他にも、自宅で業務に集中できること、人間関係によるストレスがない事なども生産性の向上した理由に含まれます。

テレワークの働き方に満足していますか

参照:調査「株式会社ビズヒッツによるアンケート調査

テレワークでの働き方に対しての満足度については、「満足」が83.6%にのぼっています。コロナ禍で重要な「健康管理(風邪などの感染症予防)ができる」事が一番。そして、仕事と家事・育児の両立がしやすくなった事、在宅勤務により家族とのコミュニケーションが増えたことなどが挙げられています。

通勤時間がなくなったことで、趣味に費やす時間が増えたり、プライベート面での充実度が向上したようです。これは今までの通勤・オフィスワークの生活スタイルとは大きな違いと言えます。

テレワークの課題

家族との会話が増え、家事の分担や、家族との関係向上を実感する人たちが多い一方で、日本の住宅の狭さゆえに家族と同居する自宅の中での仕事が難しく感じる人もいるようです。

・自宅に仕事用のスペースが取れない
・ネット環境が整っていない
・プライベートと切り替えが難しい
・家族やペットがいて集中できない
・運動不足、ストレスがたまる
・仕事上のコミュニケーション不足

自宅で効率的に働ける良い面と、仕事とプライベートの時間の区別をつける難しい面と、バランスに悩んでいる人もいるようです。

テレワークの社内ルールが決められていなかったり、徹底周知されていないまま業務をしていて、残業や休日出勤の申告がしづらいなどの声も見られます。 また急に在宅勤務が始まったためパソコンやネット環境を自費で負担して、会社から環境整備に対する十分な補助がされていないことも問題です。

テレワーク継続を望む声は8割超とアンケート調査結果で出ていますので、課題や問題点を改善してより良い状態で継続していく事が必要となります。

テレワーク継続希望

参照:調査「テレワークに関する調査

日本労働組合総連合会の「テレワークに関する調査2020」によるとテレワークを継続する上での課題トップ3 は以下の通りです。

・会社のトップの意識改革
・環境整備の経費
・適切な労働時間管理

社員それぞれの生産性を上げテレワークを意義あるものにするには、会社が環境整備に投資をし、明確なルールづくりも必要です。

問題点の解決や改善方法

テレワーク問題点の解決や改善方法

Photo by Piotr Wilk on Unsplash

感染拡大防止としてテレワーク継続を表明する企業が続々と続いています。

テレワークでもオフィスと同じように快適に、集中して仕事ができる環境づくりが問題点の解決には欠かせません。

解決・改善策1:テレワーク関連の助成金を活用する

厚生省や東京都が行なっているテレワーク関連の助成金を活用して、環境を改善していくのも有効な手立てです。助成金の支給対象となる取り組みに挙げられていることを実行すると、テレワークの多くの課題は解決、改善されるものとなっています。

・テレワーク用通信機器の導入・運用する
・就業規則・労使協定などの作成・変更する(テレワーク勤務に関する規定の整備)
・労務管理担当者に対する研修をおこなう
・労働者に対する研修、周知・啓発をおこなう
・外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング

テレワークで曖昧になりがちな勤務時間の管理は、リモートワークにおける労働時間の管理に規則を設けることが問題点解決の一歩です。

電話やeメールで非効率な勤怠報告をしている会社も少なくないのが調査結果でも見られましたが、勤怠管理システム(IT・クラウドツール)を活用することで改善できます。印鑑を利用している会社は電子署名のシステムを利用することで解決ができます。

会社以外の場所で機密データを取り扱うことや、会社のパソコンの盗難や紛失の際の情報漏えい対策、セキュリティ面の改善も必要となります。こちらは「テレワーク導入企業の割合【日本・海外】今後も継続すべき5つの理由」記事内の「テレワーク導入方法・設備の準備が必要」の項で詳しく説明しています。

これらのテレワークの環境改善やシステムの導入には、助成金が利用できるものがありますので「テレワークの導入や継続に利用できる助成金や税金の特例制度」を確認してぜひ活用してください。

解決・改善策2:テレワークに自宅以外の場所も取り 入れる

自宅以外の場所でテレワークができるサテライトオフィスはこの中においてより一層注目が高まっています。

サテライトオフィスは本社とは別の場所に設置するオフィスのことです。感染症対策が必須となる現在、本社オフィスへ全社員が集まって業務を行うのはリスクが高いと言えます。

そのため本社以外の場所、自宅やサテライトオフィス、コワーキングスペースなどを利用して分散して業務を遂行する形が求められています。不特定多数の人との接触が避けられないカフェやコワーキングスペースでの業務よりも、できれば社内の同じ部署の人間だけが集まれるようなサテライトオフィス、リモートワークのできるスペースが安心です。

本社以外の場所に、社員が仕事ができる場所が用意されていると、毎日自宅で業務を行うのではなく週3日などバランスを取りながら働くことができます。

これによりテレワークの課題でも挙げられていた、自宅で集中ができない人や自宅から出ないため運動不足になってしまう人の問題が解消できます。そして同じプロジェクトに関わる社員同士少人数で集まれるサテライトオフィスでは、コミュニケーションの難しさを課題として挙げていた人の解決策ともなるでしょう。

サテライトオフィスの利用のメリット

サテライトオフィスの利用のメリット

Photo by CoWomen on Unsplash

テレワークによって通勤時間が削減できたことが満足度を高くしていました。本社以外のサテライトオフィスを分散して設置することにより、それぞれ社員が自宅から最寄りのサテライトオフィスを利用するという方法も取り入れられます。

会社にとっても交通費の削減や、本社オフィスの縮小による家賃の削減などメリットは大きいものです。一部企業やスタートアップの会社などでは既に本社の賃貸を解約する動きも出ています。必要な時に社員が集まれる場所を借りるという形が、今後のウィズコロナの時代の選択肢になっていくと考えられます。

少子化による働き手不足は日本の大きな問題ですが、働く場所が柔軟になり、働き方の多様性が広がると、魅力的な会社として人材確保に有利になる点も見逃せません。全員が同じ時間に同じスペースに出社し仕事をするという形にとらわれない働き方、柔軟な変化が求められていると言えます。

全員が毎日在宅勤務という形に縛られず、出社する場合やサテライトオフィスに集まるなども臨機応変にバランスを取って取り入れられていくべきでしょう。

政府はテレワーク率を上げることを推奨しています。サテライトオフィス導入実施に要した費用の一部も助成金の対象となっていますので有効利用したいものです。

テレワークの導入・継続を検討中の方へ

テレワークの導入・継続を検討中の方へサービスアパートメントを運営するメトロレジデンスは、スピーディで安心なオンラインで完結するサービスを強みとしています。

多くの企業がテレワークの導入・継続を表明する中、在宅勤務の問題点を改善しながら業務をしていくことが求められています。日本の狭い住宅事情により、自宅での在宅勤務に課題を抱えている企業は少なくありません。

社員が大勢集まるメインオフィスと別に、サテライトオフィスを分散して設けることで、大人数での接触は減らしながら、自宅よりも作業環境の整った場所で集中して仕事が進み、生産性を上げることが期待できます。

メトロレジデンスでは、テレワークでの業務に便利なWebカメラやプリンタの貸し出しも行なっております。

・高画質Webカメラ(200万画素)
・PCモニター(15インチ)
・HDMIケーブル
・プリンタ(インク、用紙込)

メトロレジデンスのサービスアパートメントでは、ご利用中は定期清掃が入り清潔を保つサービスを提供しています。家具家電やインターネット環境の整った部屋ですぐに利用が開始できます。テレワークでお悩みの企業様はぜひ一度お問い合わせくださいませ。

お問い合わせはこちらから

こちらもおすすめ

テレワークや仮オフィスに、都心のマンスリーマンションという選択肢

テレワーク導入企業の割合【日本・海外】今後も継続すべき5つの理由

あなたのビジネスを救う、都心の多目的なサービスアパートメント

MetroResidences
◇Follow MetroResidences◇ サービスアパートメントの最新情報やお得なキャンペーンをメトロレジデンスのFacebookInstagramTwitterでお届けしています。ぜひフォローください!